まめなすは34歳で看護師になりましたが、4番目のまめなす妹は、なんと40歳で看護師になりました。
しかも、異国の土地のアメリカで。
その妹から聞いたアメリカ看護師事情をお伝えしたいと思います。
はじめに
妹がアメリカで看護師になった経緯を簡単にお伝えします。
妹の元旦那さんがアメリカ人だったからです。(簡単すぎ・・・)
元旦那さんは元々日本で英語教師をしていました。
なので妹と出会ったのは日本です。
3番目の妹が亡くなり、精神的に不安定で毎日悲しくて仕方がなかった時に、
元旦那さんと出会いました。
当初は、結婚して日本で住む予定でした。
元旦那さんが保安官の就職試験を、最後のチャンスということでアメリカで受験。
それが合格して採用となり、それを期にアメリカの元旦那の故郷で住むことになりました。
妹家族が渡米したのは、妹が23歳の時でした。
ちなみに、保安官は日本には無い職業でアメリカ?マサチューセッツ州では公務員です。
妹は慣れない生活の中、日本語学校の先生をしたりして、二人の子供の子育てをしていました。
語学レベルは日常会話では困らない程度。
でも、きちんとした書類などは元旦那さんにお願いしていた、と言っていました。
子供たちが中学、高校のときに看護大学に入学しました。
アメリカでは、看護師になるためには、学位が絶対条件なので大学を卒業する必要があります。
元旦那と表現しているのは、最近、妹もHappy devorce(=円満離婚。アメリカではこう言うのが普通みたい)
したからです。
この妹からの話で、日本とアメリカの看護師の様々な違いを聞き、
さすが『自由の国』だな、と本当に心から羨ましく思いました。
そんな妹のエピソードが、海外で看護師として働きたいと思う人のキッカケや参考になれば嬉しく思います。
アメリカの看護師
アメリカは看護師の社会的地位が高く、収入も多いです。
そして、働き方が『自由』すぎます。笑
働き方と収入
妹は、私より看護師の経験年数が5年短いですが、
年収の額面(日本円)だけでいうと、妹の方が400万円ほど多いです。
今はもっと格差が広がっているかもしれません。
妹のキャリアを含めて、働き方を簡単にまとめると、
- 現在、急性期病院の救急・ICUで働いている。
- 夜勤専門看護師で週3日の勤務。
- 夕方の7時から朝の8時までの勤務。
- 新卒でリハビリ病院就職→病院転職→急性期病院の一般病棟→異動で現職。
- 見習い期間が済んだら、夜勤専門シフト。
- 副業で、週2−3日キックボクシングのインストラクターをしている。
- 病院で妹を気に入った患者さんから、個人的に訪問看護を依頼され、妹は報酬を得ています。
妹は、比較的ゆっくりと仕事ができるリハビリ病院に新卒で就職しました。
そこで、現場と疾患の勉強をしました。
次に、労働環境がきちんとしているため、組合の強い病院を探して今の病院に転職しました。
入職時、基本的に給料は個人交渉で、今までのキャリアと自分に何ができるのかを伝えて、
スムーズに決まったそうです。
簡単にいうと、時給換算なので、明瞭会計?です。
そこで、まずは一般病院に配属されました。
外科的や内科的な治療や看護を学んで、キャリアを積み上げました。
次に現在の救急・ICUに異動となりました。
ここで病院内の異動に関して、日本とは全く違うシステムをお話しします。
例えば、ICUの看護師が一人異動なり辞めるなりして、一つ欠員が出たとします。
院内で、ICUへの異動希望者を募ります。公開募集です。
ここでは、アメリカと言えども、さすがに経験の長い者が優先されるそうです。
なので、経験の浅い妹は希望
妹は、看護師になる前から、趣味でキックボクシングジムに通っていたのですが、
そこのオーナーにインストラクターにならないか?とスカウトされたそうです。
妹は日本にきても、キックボクシングのエクササイズをうちの家の前でやるくらい
大好きな趣味です。大好きな趣味を収入にできるのも羨ましいです。
アメリカは副業、というか、ダブルワークは当たり前です。
例えば、アメリカの消防士は時間的余裕があるので、
殆どの消防士が副業で何かの社長をしているそうです。
妹の息子も、友達の父親が消防士と社長をしていて、家も大きく、とてもお金持ちなので、
消防士になりたいと考えているようです。
働き方が自由すぎる話
妹は ボストンから1時間ほどの田舎に住んでいます。
地図でいうとニューヨークやワシントンDCがある東海岸です。
冬は寒く、雪が降ります。日本のように四季があります。
アメリカは様々な国の人、人種がいます。なので文化も様々です。
妹の話でカルチャーショックだったこと
- 寒い季節は暖かい地方へ移住する。つまり月単位で休むロングバケーションが当たり前
- クリスマスシーズンに仕事すると2〜2.5倍以上の賃金。
- 個人交渉で勤務調整して、個人で休みを簡単に取れる。代わりに出勤した人の賃金は上乗せあり
- 年功序列の概念はない。賃金は個人交渉。
- 国籍や宗教、文化の違いが当たり前なので、良くも悪くも異文化をお互い受入れる。
まだまだ、他にもありますが・・・笑
一つずつ、解説していきます。
1について
定住思想の日本人では、季節で住むところが変わるなんて考えにくいですよね。
寒い季節になると、マイアミとか暖かい地域で生活したり、
暖かい国が故郷の人は、里帰りするそうです。

忘れられないロングバケーションの
エピソードがあります
妹家族とは、2年に一回程度の割合で一緒に旅行に行ったり、
お互いのところに遊びに行ったりしています。
初めて妹のところに一人で遊びにいった時のことです。
私はそのために14日間の休みをとりました。
一緒に働く同僚に、休みが重ならないように配慮してもらい、
師長にも半年近く前から伝え、最大の休みが取れるように月をまたいだりなど、
まー、かなりの気を遣いながら長期休みを取りました。
行く先々の妹の友人たちに言われた言葉が,
「14日?それだけしかこっちに居ないの?何もできないじゃない」
だいたいこんな感じです。
「冗談でしょ?マジ?信じられない」的な感じは、面白いくらい共通していました。
確かに、バケーションは月単位、という文化からしたら、あり得ませんよね。
2について
クリスマスはアメリカにとっては1年を通してビッグイベントです。日本で言うならお正月レベル。
仕事するなんて持っての他!くらいの勢いです。文化の違いがありますからね。
でも、病院なので、働き手の確保が必要ですよね。
病院としてはいくらお金を積んでも良いから、人員確保したいそうです。
なので、日本人の妹からしたら『かせぎ時』な訳です。
毎年、妹はアテにされて賃金が削られては損なので、毎年、ギリギリまで返事はしないそうです。
3について
アメリカの病院は人数さえ確保できていたら良いという考えです。
働きたくない気分の時もあるでしょう・・・というか、仕事休むのに明確な理由はいらないんです。
『明日、仕事来ないから、変わってもらえない?』と交渉あるそうです。
どうせ、自分もそんな時あるから、お互い様だそうです。
うらやましい!
4について
書いてある通り、自分の賃金は交渉です。
妹は職場が替わるたびに、みるみる給料が上がっていきました。
妹は日本人ですが、マインドはアメリカ人。
というか、そうでないと、『NOと言わない日本人』で働いていると、同僚に理不尽な扱いを受けるからです。
日本人はNOと言わないし、基本的に勤勉な人種なので、『日本人の妹にさせとけばいい』
みたいな事になるそうです。
大体、転職した初めての職場はそうらしいです。
日本人はナメられやすいんです。
妹は、理不尽な事に対しては『NO!』もめちゃくちゃ言います。
妹の病院へ社会勉強のために行った時、看護師も患者もいろんな職種の人たちが
「Hi!妹’s sister, isn’t it?」(私と妹はよく似ています)と私に声を掛けてくれました。
患者さんともお話させていただいて、とても楽しかったです。
妹の職場での人柄がよくわかりました。
5について
これは言わずもがな、ですね。医師もインド人や韓国人、中国人もいます。
宗教も文化も色々です。なので、病院に自由の匂いがプンプンして、本当に
楽しい雰囲気で、合理的な感じがしました。
さいごに
日本の看護師を悪く言うつもりはありません。
ただ、日本の病院と違って、自由で楽しい働き方だな〜とうらやましく思ったのは事実です。
もし、生まれ変わって看護師になるなら、日本人に生まれてアメリカで看護師したいです。
やっぱり、ライフワークバランスて、と〜〜〜〜っても大切ですよね〜〜。
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